おすすめの教育ローンは?【入学金・初年度納入金】その1
まったなしの入学金と初年度納入金。
おすすめの教育ローンを2回にわたって取り上げます。まずは奨学金と教育ローンから。
毎年この時期になりますと、
AO入試の合否発表の知らせを待ち受けている
高校生やご家族を見聞きいたします。
推薦入試やAO入試の発表は普通入試のそれよりもだいぶ早いことが通常ですから、
同時に、入学金や初年度納入金の納付も待っているということです。
教育資金の準備が整っているご家庭は問題はありませんが、
そうでなければ
奨学金や教育ローンの利用を検討することになるかと思います。
合格知らせが届きましたら、支払いまではさして日にちがありません。
2〜3週間のうちに納入が一般的でしょう。
奨学金の貸与を受ける学生も多くなってまいりました。
教育ローンと奨学金の両方を利用するご家庭も珍しくはありません。
ところが奨学金では入学金などの納付期限には間にあいません。
そのあたりは後述しますが、
まずは
奨学金と国の教育ローンを比較しました表をご覧ください。
〓国の教育ローンンと奨学金の比較表〓
教育ローン 奨学金 |
国の教育ローン |
奨学金 |
名称 |
日本政策金融公庫教育一般貸付 | 日本学生支援機構奨学金 |
申請者 |
保護者 | 学生本人 |
返済返還する人 |
保護者 | 学生本人 |
保証人 |
教育資金融資保証基金 |
機関保証制度 |
貸付(貸与)の 方法 |
生徒1人につき300万円以内の |
3万〜12万円の月々定額の貸与 |
貸付(貸与)の 時期 |
入学前も可 |
入学後 |
利率 |
年2.55%
(平成25年9月11日現在) |
第一種奨学金:無利子 |
■補足・奨学金について
◎日本学生支援機構の奨学金では国の教育ローンに通らなかった方を対象にした、
「入学時特別増額貸与」(※1)という、10万〜50万円の増額貸与制度があります。
初年度の納入金に対しての増額貸与なのですが、
支給日(初回振込日)は、通常4月から 6月のいずれかの月となっていますから
入学金には間に合いません。
◎上記の奨学金「入学時特別増額貸与」(以下、増額奨学金)を入学金に間に合わせる方法として
労働金庫(ろうきん)の
「奨学生入学金融資制度」(入学時必要資金融資)(※2)という融資制度があります。
返済方法は、増額奨学金が交付される第1回奨学金交付時に利息を含め一括返済です。
※1:入学時特別増額貸与奨学金(増額奨学金)【日本学生支援機構】
・日本政策金融公庫の「国の教育ローン」に申し込みが必須(保護者が申し込む)
⇒その審査の結果「国の教育ローン」を受けられなかった場合の救済制度。
・「月額の奨学金」+「増額奨学金」(10万円〜50万円)が、学生本人の口座に振込。
・「国の教育ローン」に申し込んでない方や、審査に通った方は対象ではありません。1
※2:奨学生入学金融資制度ろうきん(入学時必要資金融資)【労働金庫】
・入学時特別増額貸与奨学金(増額奨学金)※1の採用が決まった方に
増額奨学金の範囲内(最高50万円まで)を入学前に、
労働金庫(ろうきん)が融資をする制度です。
・増額奨学金が交付される第1回奨学金交付時に、奨学金を返済原資として、利息を含め
て一括して返済します。
・入学時に払う教育資金(入学金、授業料)が対象です。すでに納入済みのものは対象になりません。
■入学に間に合う国の教育ローン
おすすめの教育ローンの筆頭はごぞんじの「国の教育ローン」です。
国の教育ローンにつきましては、以下のページで取り上げていますので、ご一読ください。
国の教育ローン・ここが変わった《平成25年》
今回注目していただきたいのは、上記頁でも取り上げました
「国の教育ローンの使途」です。
国の教育ローンの使いみちとしては
●学校納付金(入学金、授業料、施設設備費など)
●受験にかかった費用(受験料、受験時の交通費・宿泊費など)
●住居にかかる費用(アパート・マンションの敷金・家賃など)
●教科書代、教材費、パソコン購入費、通学費用、修学旅行費用、学生の国民年金保険料など
●3か月以上の海外留学資金など
となっています。
つまり入学資金として借り入れができます。
「入学資金」としての借り入れは「合格通知書」または「入学許可書」です。
国の教育ローンは年間を通して申込ができますから、
志望校が決まりましたら早速、審査の申し込みをした方がよいでしょう。
すべり止め受験の費用も使いみちのうちに含まれるはずです。
入学してからの在学中の借り入れには、「使いみちのわかる書類」が細かく
求められることがあります。
■奨学金と教育ローンの重複利用
先ほどの表でもお分かりいただけますように
教育ローンは保護者が、奨学金は学生本人が契約者というのが基本です。
教育ローンと奨学金は重複してご利用になれますが、
通常は返済しなければならないものが大半です。
(奨学金の中には「給付」のものもあります。「給付」と「貸与」があり、給付は返す義務の無いものです)
奨学金の返済遅延なども深刻な問題になっている昨今、
教育資金の借り入れと返済については、
家族でお話しあいになっておくことが大切なことです。