
学費準備と教育ローンの活用
学費の目安を把握し、多くの種類がある
教育ローンや奨学金の情報を整理しておきましょう。
来春の大学受験生がいらっしゃるご家庭では
進学後の家計のやりくりが何かと話題にのぼる時期であります。
進学の前からかかる費用もすくなくはありません
受験料をはじめ塾や予備校 はたまた模擬試験や講習会などと予想以上の出費がかさむものです。
受験時期となれば交通費や宿泊代、食事代などのほか願書購入や証明書の発行費用なども必要です。
文科省の調査によりますと
大学入学の初年度納入金は
国立大学で約82万7800円
私立大学・理科系では約150万円
かかります。
(※1)
大学初年度納入金の一覧
受験から入学までの費用
学費と生活費などを合計した初年度の出費は
だいたい140万〜280万円程度が一般的なところでしょう。
自宅通学かアパートなどを借りるかで費用の面でかなりの違いがあります。
大まかな目安としましては下の表の如くになるかと思います。
(入学金、学費、住居費、生活費)(※1)をもとに試算。
自宅から通学 | アパート・下宿から通学 | |||
大学 | 初年度 | 2年目〜 | 初年度 | 2年目〜 |
国・公立大学 | 140万円 | 110万円 | 200万円 | 175万円 |
私立・文科系 | 180万円 | 155万円 | 240万円 | 215万円 |
私立・理科系 | 220万円 | 195万円 | 280万円 | 250万円 |
大学入学資金の工面としましては、さほど多くの手だてがあるわけではありませんね。
◎貯蓄、学資保険など
◎収入を増やす(パート代や副業)
◎奨学金
◎教育ローン
◎祖父母に頼るという選択肢がおありになる方もいらっしゃいます。
2015年までは、祖父母から孫に贈与する教育資金は1500万円までが非課税となります。
この制度は
祖父母から孫、曽祖父母からひ孫など直系の家族への教育資金贈与の非課税措置です。
孫・ひ孫が30歳未満で、学校の授業料や留学費用などに使うことなどが条件。
塾や予備校、習い事も500万円までなら非課税です。
書店で買った参考書、下宿代、受験の際にかかる宿泊費・交通費、留学渡航費などは、対象外です。
参考:文部科学省「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置について」
//www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/zeisei/__icsFiles/afieldfile/2013/05/10/1332772_01_1.pdf#search='孫 教育資金 贈与 非課税'
お子様の大学生生活にかかる費用を把握して、
どの程度の金額が不足なのかを早めに知っておく必要があります。
奨学金や
教育ローンをご利用なさる場合は返済計画が第一です。
奨学金は、卒業後お子様ご自身の給与から返還が始まります。
教育ローンの返済が親の老後資金に不足をきたすようでは困ります。
借り入れの金額はできるだけおさえて、
有利な条件の奨学金や教育ローンをえらぶことが必要ですね。
〓〓奨学金〓〓
大学生の半数以上が奨学金を利用しているそうです。
日本学生支援機構の奨学金がいちばん有名かつ利用者も多いのです。
大学独自の奨学金も充実してきています。
成績優秀者の特待生制度や返済不要の給付型などがあり、
ハードルの高いものもありますが志望校を選ぶ際には
大学の奨学金制度も加味して、ということもアリですね。
〓〓教育ローン〓〓
教育ローンは金利の有利なものとして、
まず公的なものを検討しましょう。
国の教育ローンなど公的ローンは
親の収入や、融資額などあったり揺るがせない要件があります。
民間の教育ローンにはさまざまな種類がありますから、
金利面などを考慮して候補を絞りましたら、
それぞれのサイトで返済シミュレーションをしてみるとよろしいでしょう。
(金利を比較する場合は保証金込みの実質金利で比較する必要があります)
また民間の教育ローンは
住宅ローン契約者への優遇や
キャンペーンなどもありますので、その辺りもご留意なさってください。
教育ローンの比較 その種類↓
//www.xn--hekm0a0689bd1gxt6ae7u.jp/category1/entry1.html
〓〓教育ローンと奨学金〓〓
一般的な
教育ローンと奨学金の違いを簡単に纏めておきます。
もちろん例外のものもあります。
◎奨学金は学生自身に貸与(給付)される。
◎教育ローンは親が融資を受ける。
◎奨学金の対象は学費。
◎教育ローンは学費、受験料はもとよりアパートの敷金家賃なども対象に含まれる。
◎奨学金の貸与実行は進学後が一般。
◎入学時諸費用不足は、教育ローンを検討。
◎奨学金の貸与は月々決まった金額。
◎教育ローンは一括融資が原則。
〓〓大学入試センター試験〓〓
◎5年後入試センター試験/廃止のニュース
大学入試センター試験を廃止し
全国統一試験「到達度テスト」(仮称)を創設して大学入試に活用する検討を開始。
5年後(2018年)をメドに。
(文部科学省発表/2013年6月5日の各ニュース報道より)
◎2014年のセンター試験
2014年センター試験:1月18、19日。
出願期間は10月1〜11日。
受験案内は、センター試験を利用する大学などで9月2日から配布する。
〔大学入試センター発表/2013年6月/3日〕
◎大学入試センター試験は、
3教科以上の受験料が1万8000円、
2教科以下の受験料が1万2000円
一般入試(個別試験)の受験料は大学によって異なる。
国公立大学は1万7000円、
私立大学で最も多いのが約3万5000円前後。
複数の学部を受験する場合や、センター試験利用入試と一般入試を併願した場合に受験料割引などを行う大学もある。
大学 初年度納入金額 | ||||
入学料 | 授業料 | 施設設備費 | 合計 | |
国立大学 | 28万2000円 | 53万5800円 | ー | 81万7800円 |
公立大学 | 39万9058円 | 53万5959円 | ー | 93万5017円 |
私立大学・文科系 | 25万2307円 | 74万2189円 | 16万822円 | 115万5318円 |
私立大学・理科系 | 26万8709円 | 104万1643円 | 19万1480円 | 150万1833円 |
私立大学・医歯系 | 102万4762円 | 298万2058円 | 88万5828円 | 489万2648円 |
↑参考資料:文科省の「平成22年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金」
//www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2011/12/26/1314359_01.pdf
平成23年度版はこちら↓
//www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2012/04/02/1318332_1.pdf#search='私立大学入学者に係る初年度学生納付金'
東京私大教連の調査
「私立大学新入生の家計負担調査・ 2012年度」では
私立大学の「受験から入学までの費用」は、
自宅外通学者:210万6182円
自宅通学者 :152万2482円
同調査・「月平均の仕送り額」は
月平均の仕送り額:8万9500円(これでも過去最低額です)
5月:10万6500円(5月は入学直後で出費大)
6月以降の月平均:8万9500円
参考:
東京私大教連による「私立大学新入生の家計負担調査 ・ 2012年度」↓
//www.tfpu.or.jp/12kakeihutan.pdf#search='私立大学新入生の家計負担調査'
◎文部科学省の高等教育局<学生・留学生課>ホームページには
さまざまな奨学金が掲載されています。 ↓
//www.mext.go.jp/b_menu/koueki/koutou/05.html
◎各大学の奨学金制度 ↓
//www.jasso.go.jp/statistics/syogaku_chosa/gakunaisyougakukin.html
◎国公立大学授業料免除制度 ↓
//www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t20010328001/t20010328001.html
◎地方公共団体・奨学事業実施団体の奨学金制度↓
//www.jasso.go.jp/statistics/syogaku_chosa/dantai_h24kekka.html